「クラウドに移行したい」という相談は増えています。理由はさまざまですが、「オンプレのサーバーが古くなってきた」「コストを下げたい」「リモートワークに対応したい」が多いです。ただ、移行を急ぐと後で後悔することがあります。移行前に確認しておくべきことを整理しました。

まず現状のインフラを棚卸しする

移行先を決める前に、今何が動いているかを把握する必要があります。サーバーの台数、動いているアプリケーション、データの場所と量、外部サービスとの連携。これが整理できていない状態でクラウドの見積もりを取っても、正確な数字は出ません。棚卸しに1週間かかることもありますが、ここを省くと後で必ず詰まります。

AWS・Azure・GCPの選び方

「どれがいいですか」とよく聞かれますが、正直なところ、用途と既存環境によります。Microsoft製品(Office 365、Active Directory)を多く使っているならAzureが連携しやすい。データ分析やBigQueryを使いたいならGCP。汎用的なWebアプリケーションならAWSが選択肢の幅が広い。コストだけで比較するのは危険で、運用負荷と既存スキルセットも考慮してください。

移行方式は「全部一度に」より「段階的に」

リフト&シフト(そのままクラウドに持っていく)は手っ取り早いですが、クラウドのコスト最適化の恩恵を受けにくいです。一方、全面的なリアーキテクチャは時間とコストがかかります。現実的なのは、リスクの低いシステムから段階的に移行しながら、チームがクラウドに慣れていくアプローチです。最初の移行対象は、止まっても業務に影響が少ないシステムを選ぶことをお勧めします。

移行後の運用体制を先に決める

クラウドに移行すると、運用の仕事が変わります。サーバーの物理的な管理はなくなりますが、コスト管理、セキュリティ設定、スケーリングの判断が新たに必要になります。「誰がこれを見るか」を移行前に決めておかないと、移行後に誰も見ていない状態になります。社内にスキルがない場合は、外部のサポート契約を移行と同時に検討してください。

クラウド移行は、やり方次第でコスト削減にも運用改善にもなります。まず現状のインフラを棚卸しするところから始めたい方は、クラウド移行アセスメントをご利用ください。